最近TikTokでコメント欄で「いとをかし」という言葉が飛び交っています。
あまり見慣れない言葉ですがどういう意味なのでしょうか?
- いとをかしの意味は?
- いとをかしの使い方は?
- 急に流行りだしたのはなぜ?
などについて今回は調査してみました!
「いとをかし」の意味は?
いとをかしとはどういう意味なのでしょうか?
まず「いと」とは「とても」「非常に」という意味です。
つまりとても〇〇という意味になりますね。
一方で「をかし」という言葉には複数の意味があるんです。
- 可愛い、美しい
- 面白い
- 興味がある
- 風情、趣(おもむき)がある
このように、「をかし」の言葉は前後の文章の雰囲気によって違います。
その他にも、面白いとか不思議という意味も含まれているので、使う人の気持ちだったり感じ方でも違うんです。
いろんな意味がある、ということはそれだけ便利に使えると言えるので、昔からいろんな文学に登場しています。
「いと」は明確な意味がありますが、「をかし」の場合は解釈が広いので「をかし」だけでもさまざま使われています。
意外になんでも「いとをかし」を使ってみたらOKなんじゃないか?とすら思うくらいに使いやすい言葉です。
日本語、というのはあまり「これはこう!」といったはっきりとした意味が決まっていない言葉もたくさんあります。
人それぞれで解釈が違っていたり、使うタイミングもそれぞれです。
「いとをかし」の「をかし」はエモいと同じ意味?
「いとをかし」の「をかし」がエモいと似ていると話題になっていました。
「エモい」は、最近ではいろんな場面や音楽・映画を見た時に使われています。
「エモい」の意味も複数あるんです。
- 感情が揺さぶられる
- 情緒を感じる
- グッときた
「をかし」よりも「エモい」の方がより多様性があり、説明が難しいかもしれません。
「エモい」の場合も、前後の文章によっていろんな意味に変化していきます。
古文で言えば、素敵とかすごいなどの感情が動かされた時に「をかし」を使用していたのが、今は「エモい」に変化したと言ってもいいくらいです。
使い勝手の良い言葉として、どちらも使えますね。
どちらの言葉もアンニュイな言いようのない感情を表現したり、白黒つけられない感情について使うことが多いです。
どこか詩的な雰囲気のある言葉遣いとしてどちらも使用されるので、同義語として考えても不思議ではありません。
「エモい」は当初、「エモ」という音楽ジャンルの1つとして使われていました。
情緒的で感情的な表現をしている音楽を「エモ」と呼び、コアなジャンルとして親しまれていたんです。
ですが、次第にTwitterなどでなんとも言えない感情を「エモい」という言葉で使うようになり、現在では日常会話でも使えるような言葉になっています。
「いとをかし」も、最初はそこまで広く使われていませんでした。
いろいろ使う人が増えてきて、「いとをかし」も意味合いが広く変化してます。
この流れも、「いとをかし」と「エモい」はとても似ていますよね。
「いとをかし」の使い方は?
意味がたくさんある「いとをかし」ですが、どんな使い方があるんでしょうか?
「いとをかし」を使う状況としては、美しさや心の揺らぎなどを表現したい場合です。
景色を見たときの感動を「いとをかし」で表現したり、すごく可愛いものを見た時に「いとをかし」で嬉しさを伝えたりできます。
例えで言えば「この料理、味付けがいとをかし」とか「美容室に行ったからヘアスタイルがいとをかし」などです。
「とても〇〇」という意味だと思っておけば、つかいやすいかもしれません。
古文で言えば、枕草子と源氏物語でも使われ方が違います。
枕草子の場合は、ほとんどが心の移ろいや風景に関しての表現に使われています。
源氏物語の場合は、人や動物などに対しての可愛さ・美しさを表現することに使われることが多いです。
こうした、文学の中でも使い分けされているくらいに解釈がさまざまあります。
急に流行りだしたのはなぜ?
最近、急にTikTokのコメント欄に「いとをかしwww」とか「めっちゃいとをかし」などの言葉を書き込む人が増えてきました。
古文で使われるような言葉なのに、なぜ?と思います。
「エモい」とか「ヤバイ」ではなくて、どうして「いとをかし」が使われているのでしょうか。
TikTokは、10代が「中毒になった!」とも言われているくらいに人気のアプリです。
アプリ内で編集作業ができるので手軽に誰でも楽しめるので、若者がハマってしまうのも納得だといえます。
そんな若者が中心となって利用しているアプリなのに、なぜ「いとをかし」が使われているのか、調べてみました。
ここ最近、清少納言のアイコンのユーザーが出現しています。
清少納言がいろんな動画に対して「いとをかしwww」とコメントしていることが注目されたことがきっかけのようです。
かなりの動画に「いとをかし」のコメントを残しているため、他のユーザーから「清少納言がいたるとこでコメントしてるw」と話題になっています。
10代の若者の場合、特に清少納言は授業でも聞いたことのある人物なので、ちょっと身近に感じたのかもしれません。
「いとをかし」自体、なかなか普段使わない言葉です。
そこをあえて清少納言のアイコンで使うことによって、かなりウケています。
清少納言をきっかけに、いろんな人が自分の動画説明の欄やコメント欄に対して「いとをかし」を使うようになった、というのが流行の理由です。
彗星の如く、あまりにも唐突な清少納言の登場に、ユーザー達も便乗したのでしょう。
面白い!と思えばすぐに使ってみるのが10代の特徴なので、一気に広まったといえます。
TikTokコメントで最近見る「いとをかし」とはどういう意味?のまとめ
古くから使われてきた「いとをかし」ですが、最近では「エモい」と一緒だ!という新しい発見もありました。
そんな「いとをかし」がTikTokのコメントで使われている理由は、清少納言だったとは意外ですね。
「いとをかし」は昔の言葉ではありますが、あえて今使うところに「エモさ」を感じることができるので、流行っているのかもしれません。
どんな理由にせよ、意味としてはTikTokのコメントに使っても不自然じゃないです!