西加奈子さんのサラバを読んで泣いた

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こんにちわちえちゃん(@abcdabcd4572)です

サラバを読み終わって

サラバこのタイトルを見て、私が想像した物語は誰かとの別れを描いた作品なのだろうということだった。

しかしサラバは私の想像を含みもしたし、さらにそれを優に超えていく意味合いだった。

あらすじはじめにでてくる「僕はこの世界に、左足から登場した。」という文章が独特である。

西さんはインタビューでこの文章を思いついてすらすら物語が浮かんできたと言っていた。天才すぎる!

 

あらすじ

僕はこの世界に左足から登場した――。
圷歩は、父の海外赴任先であるイランの病院で生を受けた。その後、父母、そして問題児の姉とともに、イラン革命のために帰国を余儀なくされた歩は、大阪での新生活を始める。幼稚園、小学校で周囲にすぐに溶け込めた歩と違って姉は「ご神木」と呼ばれ、孤立を深めていった。
そんな折り、父の新たな赴任先がエジプトに決まる。メイド付きの豪華なマンション住まい。初めてのピラミッド。日本人学校に通うことになった歩は、ある日、ヤコブというエジプト人の少年と出会うことになる。

感想

上中下と西さんの作品では珍しく超大作となってます!

主人公である歩は、空気を読む、受身で、心優しく、そしてすこしいやしい男である。

4つ上の姉貴子、母親、父親との関係の中で構成されていく歩の幼少期の話から始まり、

歩という男性の自伝というかたちでこのものがたりは進行していきます。

 

この本を読んでいるとき、私は確実に、そして身近で、歩の味方だった。

同じようにショックや怒りを受け、また助言をし、彼と私の心は一体だったと思う。

だから泣いた。たくさん泣いた。

 

エジプトで生まれ、幼少期を過ごし、主人公は男性だし、自分の家族構成と大きく違っているけれど、

この小説を読み進めていくうちに、私は自分の昔を思い出していった。

思春期時代の自分は、実に思い出したくないし、青くて幼くて情けないけれど、それでもきらきらしていて、

友達と自分を隔てるものはなかったと思う。そんな毎日を思い出させるような作品だった。

 

好きなシーン

私が好きなシーンは歩とエジプトの少年ヤコブとの日々である。

自分にないものをもっていると思う人に強烈に惹かれる。という経験は私にもある。

うらやましいし、追いていかれたくない。

その人と比べて卑屈になってしまう自分にがっかりすること。2人だけの空間ではいられなくなってしまうこと。

その人の言うこと話すことをもっと聞きたい。その人と同じ目線でいられることのうれしさや

物語でいうところの、その人が自分の神であるかのように思うことである。

胸がいっぱいになって泣き出してしまいそうな描写がとてもリアルだなと感じた。

 

また歩の自伝は西さんファンである私が読むと、

これはどうも西さん自身のことなんじゃないか。と思うような描写が随所にでてきてファンにはうれしい。

玉子かけご飯の話はエッセイに書いてあったし、

エジプトという土地も西さんが幼少期過ごした国だ。

また主人公が関西弁なのも(西さんの作品では多いけれど)

西さんに重ねて読めるところもファンにはもちろんファンではない人にもすばらしい1冊だったと思う。

サラバおすすめです!!

 

 

 

プロフィール

ゆるすご管理者の「ちえちゃん」です。
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